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仮面城(日文版)-第19部分

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袱幛皮铯盲郡韦坤⒌乐长饯い奘篱gをさわがせているどくろ[#「どくろ」に傍点]指紋の怪盗だというんだよ」
 聞くなり俊助は、あっとばかりにおどろいた。

     鏡にうつる影

 俊助がなぜそのようにおどろいたか、またどくろ[#「どくろ」に傍点]指紋の怪盗とは何者か、それをお話しするためには、ぜひともちかごろ枺─颏丹铯护皮い搿ⅳⅳ喂质录韦长趣蛘h明しなければならないだろう。
 そのころ、枺┒济瘠稀⒄宀幻鳏喂值沥韦郡幛恕⒖植坤韦嗓蟮驻摔郡郡长蓼欷皮い俊¥ⅳ毪趣贤夤胃吖伽厥iする宝石類がうばわれた。またあるときは、有名な実業家を道に待ちぶせて、所持品ぜんぶをうばいとっていったものがある。そのほか、この怪盗のしわざをいちいちお話しすれば、それだけでもゆうに一篇の小説ができあがるくらいだが、しかも犯人の正体はぜんぜんわからない。風のようにきて、まぼろしのように去るというところから、はじめはまぼろし[#「まぼろし」に傍点]の伽群簸螭扦い郡ⅳ饯韦Δ沥摔撙绀Δ适聦gが発見された。
 この怪盗が仕事していったあとには、いつもきまって、名刺がわりででもあるように、指紋がひとつ残してあるのだが、問睿悉长沃讣yなのである。

※[#ここに指紋の画像「kamen。png」]

 諸君、ためしにじぶんの指紋を眨伽埔姢郡蓼ā¥饯长摔悉窑趣摔瑜盲菩韦长饯铯盲皮い毪ⅳ栅膜Δ窑趣膜韦Δ氦蓼蓼い皮い毪韦虬k見するだろう。ところが、問睿沃讣yにかぎって、一本の指のなかに、三つのうずまきがかさなっているのである。まず、二つのうずまきが左右にならび、その下に第三のうずまきがついているという、じつに奇怪ともなんともいいようのないお化けの指紋、指紋学上でもかつて例のない異常指紋なのである。しかもそのかっこうが、まるでどくろが歯をむきだして、あざ笑っているように見えるところから、だれがいいそめたかどくろ[#「どくろ」に傍点]指紋!
 さてこそ、ちかごろではどくろ指紋といえば、泣く子もだまるといわれるくらい枺┒济瘠丝证欷椁欷皮い毪韦坤ⅳ饯欷摔筏皮猡ⅳ蔚乐倌辘ⅳ饯毪伽值沥扦ⅳ恧Δ趣熄D―。
 話かわってこちらは美罚ё婴馈
 ちょうどそのころ、美罚ё婴悉郡坤窑趣辍丹ひ沟坤巫詣榆嚖摔妞椁欷皮い郡ⅳ趣膜激蟆ⅴ绁盲趣筏郡瑜Δ四郡蛞姀垽盲俊¥啶辘猡胜ぁ%啸氓撺椹‘にうつっている哕炇证晤啢い膜猡韦窑趣趣悉沥Δ韦扦ⅳ搿
 美罚ё婴膝骏郡栅毪à胜椤ⅳ饯欷扦獯螭姀垽盲磕郡扦い盲筏螭绥Rのなかを見つめている。目をそらそうとしてもそらすことができないのだ。と、ふいに見おぼえのある顔が、ハッキリと鏡のなかにあらわれたが、そのとたん、美罚ё婴悉猡铯亥ⅴ盲冉肖螭馈
 あの少年――『幽霊花火』の道之助なのだ。美罚ё婴稀ⅳ胜摔いΔ趣筏郡沥婴毪栅毪à粕訾胜ぁ¥工毪如Rのなかの顔がニッコリ美しい微笑をうかべた。思いのほかひとなつっこい微笑だった。
「お嬢さん、びっくりさせてすみません。あなたのようなかたを、おどろかせるつもりじゃなかったのですが……どうかかんべんしてください」
 ことばもていねいだったし、おどかすような眨婴猡胜盲俊C婪'子はいくらか恐怖もうすらぎ、
「あなたは、いつの間にこんなところへ?」
「じつはさっき、おまわりさんに追っかけられて、隅田川へ飛びこんだのですが、さいわいそこにモ咯‘ボ趣ⅳ盲郡韦恰ⅳ饯欷藖って川下へ逃げ出した――というのはおもてむき、そのとき、ぼくは胴着をぬいで、それをハンドルへかぶせておいたのです。ほら、あなたも知ってのとおり、ぼくの胴着はやみのなかでもキラキラ光るでしょう。だからおまわりさんたちは、ぼくがモ咯‘ボ趣藖っていると思って、一生けんめいに追っかけていったのです。そのあいだに、ぼくはまた水のなかをくぐって、国技館のそばへ引返してくると、そこにあった哕炇证韦い胜ぷ詣榆嚖韦胜丐猡挨辘长摺ⅳ工盲赀ちゃんになりすましたというわけです。ハハハハ、いまごろはおまわりさん、だれも仱盲皮い胜ぶ郅颏啶沥澶Δ摔胜盲谱筏盲堡皮い毪长趣扦筏绀Δ琛
 道之助はいかにもおもしろそうに笑っている。美罚ё婴悉饯卧挙蚵劋い皮い毪Δ沥恕ⅳ筏坤い丝植佬膜猡Δ工椁い恰ⅳà盲埔环Nの親しみさえかんじてきた。
「それで、あたしをどうするの?」
「そうですね。お宅の前でだまっておりていただければいいのですがね」
「もし、あたしがいやといったらどうするの。おまわりさんに、助けてえ谩ⅳ冉肖螭坤椁嗓Δ工毪巍
 道之助は、またカラカラと愉快そうに笑った。
「だいじょうぶ。きみはそんな意地の悪いひとじゃない」
「だって、あなたは、おまわりさんに追われてるんでしょう? あたしそんなひと、助けたくないわ。かかり合いになっちゃいやだわ」
「お嬢さん、もういちど、ぼくの顔をよく見てください。ぼくがそんなわるい人間に見えますか」
 そういわれて美罚ё婴乡Rのなかにうつっている道之助の顔を見なおしたが、すぐ目をそらすと、
「さあ、そんなこと、あたしにはわからないわ」
 と、低い声でつぶやいた。
「ハハハハ、わからないことはないでしょう。きみはぼくを信じてくれたにちがいない。なるほどぼくは警官に追われている。しかし世のなかには、まちがいってこともありますからね」
 道之助の口ぶりには、どこかひとをひきつけるつよい力があった。それに、これがはたして警官から追いまわされている人間だろうか。少しもわるびれたところやオドオドしたところがなく、元気で確信にみちた態度――そういう相手のようすがしだいに美罚ё婴涡膜颏窑膜堡俊
「わかったわ」
「ありがとう。やっぱりきみはぼくの味方だ。ときにお宅はどちらですか」
「あら、ちょうど、うちの方角へきてるわ。もうじきよ」
 それから間もなく、|紀尾井町《きおいちょう》の家の近くで自動車からおろされた美罚ё婴稀ⅳ袱盲取⒌乐芜転ぶりを見送っていたが、その彼女は、この奇妙な冒険にこうふんしたのか、ひとばんじゅう道之助の夢を見つづけた。

     宗像博士の秘密

 さて、その翌日になると、たいへんなさわぎだ。
 新聞という新聞が、社会面の大部分をさいて、昨夜の大捕物の記事をかかげている。ひとびとはそれを読むと、いまさらのようにアッとおどろいたが、わけてもいちばんびっくりしたのは、いうまでもなく美罚ё婴扦ⅳ搿
 彼女は新聞を読むと、くちびるの色までまっ青になった。
 あの道之助少年が、どくろ指紋の怪盗であろうとは! しかも、その怪盗の逃亡を助けたのはとりもなおさず、じぶんではないか。
 そう考えると美罚ё婴稀ⅳい蓼丹椁韦瑜Δ俗蛞工韦长趣冥浃蓼欷俊¥饯螭胜长趣戎盲郡椤ⅳ嗓螭饰j摛颏筏皮扦狻⒕欷刂椁护郡韦恕ⅳⅳⅳ嗓Δ筏瑜Α¥嗓Δ筏瑜Αⅳ然冥浃啶筏郡椤ⅳ筏筏蓼俊ⅳⅳ紊倌辘摔盲啤趣いΔΔ郡い猡铯い皮搿
 ――あのとき、道之助はなんといった。世のなかにはまちがいということもある、といったではないか。そうだわ。これはきっとまちがいなんだわ。あのひとがそんな恐ろしい悪党であるはずがない。だが、それにしてもおかしいのは――。
 美罚ё婴悉饯长扦栅椁栅椁攘ⅳ沥ⅳ毪取⒏袱螘鴶趣丐悉い盲皮い盲俊
 見るとその書斎の壁には古びた写真が一枚かかっている。しかもおどろいたことには、その写真というのが、道之助にそっくりなのだ。目もと、口もと、そして髪の毛をひたいにたらしているところまで、すこし年さえ若くすればゆうべ見た道之助、いやいやきょう新聞にのっている道之助の写真にそっくりなのだ。
 美罚ё婴悉胜螭趣猡いà踏栅筏丹摔Δ郡欷啤ⅳ筏肖椁饯涡凑妞颏袱盲纫姢皮い郡ⅳ饯韦趣
「美罚ё印ⅳ胜摔颏饯螭胜藷嵝膜艘姢皮い毪韦坤汀
 と、うしろから声をかけられて、ハッとふりむいてみると、そこにはまっ青な顔をした父の宗像博士が立っている。
「あら、おとうさま」
 美罚ё婴悉饯韦趣⒏袱晤啢烁·螭揽证恧筏け砬椁恕ⅳ胜螭趣胜丐颏趣嗓恧护郡ⅳ工挨讼ⅳ颏悉氦蓼护啤
「おとうさま、このお写真のかたはどういうひとですの。あたしなんだか、気になってならないの」
 とたずねてみた。博士はそういう美罚ё婴晤喩颏袱盲纫姢胜椤
「ああ、それじゃおまえ、けさの新聞を見たのだね」
「ええ、そうよ。ほら、ここに道之助というひとの写真が出ているでしょう。このひとと、その写真とはそっくりだわ。ねえ、おとうさま、その写真はどういうひとなの?」
 問いつめられた博士は、なんとなく心ぐるしいおももちだったが、
「美罚ё印ⅳ饯涡凑妞趣いΔ韦悉汀⒗跎鼜亍钉皮摹罚铡钉洹筏趣い盲啤ⅳ趣Δ丹螭喂扭び讶摔坤盲俊¥筏贰ⅳ饯韦窑趣稀ⅳ猡κ迥辘猡蓼à怂坤螭坤韦坤琛
「まあ、栗生――ですって? それじゃ、その道之助というひととやっぱりなにか関係があるのね」
「そうだよ。美罚ё印⒌乐蠌卦栅趣いΔ窑趣蜗⒆婴摔沥い胜い韦馈6膜膜韦趣摔妞ú幻鳏摔胜盲皮汀¥饯欷扦趣Δ丹螭祥Lい間、道之助のゆくえをさがしていたのだが、もういけない。美罚ё印ⅳ沥绀盲趣长欷颏搐椁蟆
 博士は顔色を暗くかげらせながら、机のひきだしから古い手帳をとり出したが、やがてパラパラとペ袱颏幛盲泼婪'子の前へさしだした。美罚ё婴悉栅筏饯Δ摔饯违讴‘ジをのぞきこんだが、とたんにまっ青にならずにはいられなかった。
 ああ、なんということだ。そこには赤んぼうくらいの小さい指紋が押してあったが、その指紋というのが、まぎれもなくどくろ[#「どくろ」に傍点]指紋!
「まあ、それじゃやっぱり……おとうさま!」
「そうなのだ。道之助が生まれたときにね、あまりきみょうな指紋だから、おとうさんはこうしてとっておいたのだ。ところが、それから間もなく、道之助はゆくえがわからなくなったのだ」
「でも、おとうさま。おとうさまはこの徹哉というひとと、どんな関係があるんですの」
「いや、そればかりは聞いてくれるな。おとうさんはこの徹哉という男に、すまないことをしているのだ。それでなんとかして、せめてその子の道之助でもさがし出して、むかしの罪ほろぼしをしたいと思っていたのだが、もうだめだ。道之助は世にも恐ろしい悪党になっているのだ」
 博士はそういうと目に涙さえうかべて、
「わしはあのどくろ[#「どくろ」に傍点]指紋のうわさを聞いたとき、すぐにこれは道之助だとさとったのだよ。なぜといって、こんなきみょうな指紋を持っている人間が、世界にふたりとあるはずがないからね。それ以来、わしがどのように苦しんだか……もしあの子がまともな人間に育っていたら……」
「しかしおとうさま、おとうさまはこの徹哉というひとにどんなことをなさいましたの。ねえ、おかくしになっちゃいや。あたしは、なにもかも知りたいの。話してちょうだい。どんなことを聞いてもおどろきゃしないから……」
「美罚ё樱 
 宗像博士は娘の手をとると、ハラハラと涙をこぼしながら、
「それじゃ話すがね、おとうさんはいけない男だったのだ。おとうさんは、その栗生徹哉という男の財産を横取りしたのだよ」
「な、なんですって」
 美罚ё婴悉嗓恧い聘袱晤啢蛞姢胜筏俊
「むろん、はじめからそのつもりじゃなかったのだが、結果においてそうなったのだ。美罚ё印ⅳ蓼⒙劋い皮臁
 そこで宗像博士が話したのは、つぎのようなざんげ[#「ざんげ」に傍点]話だ。

 栗生徹哉と宗像博士とはそのむかし、親友だった。この栗生という男は金持ちのお坊ちゃんだったが、親類というものがひとりもなく、それで財産の管理などもいっさい、宗像博士にまかせていた。
 そのうちにかれはおくさんをもらって子どもが生まれた。それがつまり道之助なのである。ところがこの道之助が二つになったとき、栗生は結核で死んだのだが、その死の間ぎわに、あとのことを宗像博士にたのんでいった。むろん博士は親友の遺言を守るつもりだったが、ただこまったことには道之助の母というのが、とてもたちのわるい女で、うかつに財産など渡せないのである。
 そこで宗像博士は、道之助が大きくなるまで財産を保管していようと思い、ことばをあいまいににごして、母親のいうことを取りあげずにおいた。すると相手は、てっきり博士が財産を自分のものにするつもりだろうと早がてんして、この復しゅうはかならずするからおぼえていろと、ものすごいおどしもんくを残して、それから間もなく子どもとともに、すがたをくらましてしまったのである。なにしろその女は、まだ正式に栗生の妻になっていなかったので、法律であらそうわけにもいかなかったのだ。
 宗像博士はむろん後悔した。母親は母親として、子どもは栗生の子にちがいないのだから、なんとかしてさがし出して財産を渡してやりたいとあらゆる手をつくしさがしたがまるでゆくえがわからない。そのうちに、道之助の母親が死んだということだけは、風のたよりにわかったが、子どもはひとの手からひとの手へと渡っていって、ついきょうの日までゆくえがわからなかったのである。
「おとうさんは決して、はじめからそんな悪いことをたくらんだわけじゃない。しかし結果から見ると、いままで道之助の財産を自分のものにしていたことになる。おとうさんはそれをどんなに苦にしていたろう。だからいっこくも早く道之助をさがしだして、むかしの罪ほろぼしに、あとつぎにして財産をゆずりたいと思っていたのだが、もういけない。だめだ。道之助は世にも恐ろしいどくろ[#「どくろ」に傍点]指紋の怪盗なのだ」

     鳴りやむ歌時計

 はじめて聞く父の秘密に、美罚ё婴悉嗓螭胜摔嗓恧い郡恧Α
 ――ああ気のどくなおとうさま。おとうさまが悪いのじゃないわ。みんなその母親というひとが悪いのだわ。
 と、そう思うしたから、また道之助のことを考えると、ゾッとするような恐ろしさがこみあげてくる。
 ――もしおとうさまがそのとき、すなおに財産を渡しておいたら、あのひとも恐ろしいどろぼうなどにならずにすんだかも知れない。世のなかには、しんせつでしたことでも、思いがけない悪いことをひき起こすこともある。もし道之助がそれを知ったら、どんなに父をうらむだろう。
 それを考えると美罚ё婴悉胜螭趣猡いà翰话菠摔胜搿¥栅筏蔬命のいたずらに、彼女はその日いちにち泣き暮らしたが、さて、その夜のこと――。
 泣きぬれて寝入っていた美罚ё婴稀⒄嬉怪肖搐韷簸韦胜恰ⅳ郡坤胜椁瘫Qを聞いたような気がして、ハッと目がさめた。
「あら、あれ、なんの声だったかしら?」
 胸をドキドキさせながら、じっと聞き耳をたてていると、どこかでかすかなオルゴ毪我簸工搿%毳穿‘ルは雨だれの音のように『蛍の光』のメロディ颍唷钉省筏扦皮い搿C婪'子はハッとして枕もとの時計を見ると、ちょうど三時だ。
「まあ、それじゃおとうさま、今夜もお仕事かしら?」
 美罚ё婴悉猡铯菏驻颏筏菠俊
 宗像博士はよく真
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