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仮面城(日文版)-第11部分
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¥取⒁姢毪浈攻毳攻毳攻搿ⅳ饯韦工郡悉蓼郡郡Δ沥摔蓼冒丹士k穴の、やみのなかにのみこまれていったのである。
「あぶない! 金田一さん!」
「先生! 先生!」
等々力警部と文彦は、手に汗にぎって縦穴のなかをのぞいていたが、やがて十メ去毪ⅳ蓼晗陇韦趣长恧恰须姛簸喂猡捕à筏郡韦蛞姢趣嗓堡毪取ⅳ袱证螭郡沥猡膜膜取⒋怪卑簸颏工伽盲皮い盲俊
そこはまっ暗な地下道だったが、金田一耕助のすがたはもうそのへんには見えない。
「先生! 先生!」
「金田一さん、金田一さん!」
等々力警部と文彦は、手にした懐中電燈をふりかざしながら、やみにむかって叫んだ。しかしその声はただいたずらに、まっ暗な地下道にこだまするばかりで、金田一耕助の返事はない。
「警部さん、いってみよう。金田一先生は悪者のあとを追っかけていったにちがいありません」
「よし!」
地伲伍v係かこの地下道は、まっすぐに掘ってなくて、ヘビのようにくねくねとうねっているのだ。その地下道をすすむこと二十メ去毪ⅳ蓼辍⒌取┝郡任难澶稀ⅳ趣膜激蟆ⅴ绁盲趣筏屏ⅳ沥嗓蓼盲俊¥妞皮韦浃撙韦胜椤ⅳ悉菠筏はⅳ扭い取ⅳ猡吆悉ξ镆簸劋长à皮毪韦馈
「だれか!」
等々力警部が声をかけると、
「アッ、警部さん、きてください。くせものをつかまえたんですが、こいつ少しみょうなんです。からだがゴムのようにやわらかで……」
その声はまぎれもなく金田一耕助。それを聞くと等々力警部と文彦は、大急ぎでそばへかけつけると、サッと懐中電燈の光をあびせたが、そのとたん、
「アッ、き、き、きみは香代子さん!」
おどろいてとびのいたのは金田一耕助である。
なるほど金田一耕助に組みしかれて、ぐったりと倒れているのは、大野老人のひとり娘、香代子だったではないか。
「きみだったのか。きみだと知っていたら、こんな手あらなまねをするんじゃなかったんだ」
金田一耕助に助けられて、よろよろと起きなおる香代子を、等々力警部はうたがわしそうな目で見つめながら、
「お嬢さん、あんたはなんだっていまじぶん、こんなところへきたんです。まさか銀仮面の仲間じゃあるまいと思うが、こんどというこんどこそ、すべての秘密をあかしてもらわんと、このままじゃすみませんぞ」
等々力警部に鋭くきめつけられて、
「すみません、……すみません」
と、香代子はただむせび泣くばかり。
金田一耕助はやさしくその肩に手をかけて、
「香代子さん、こうなったらなにもかもいってしまいなさい。きみがいくらかくしても、ぼくはちゃんと知っています。あなたがたの秘密というのは、人造ダイヤのことでしょう」
それを聞いて香代子はもちろんのこと、等々力警部も文彦も、思わずアッと、金田一耕助の顔を見なおした。
人造ダイヤ
人造ダイヤ! おお、人造ダイヤモンド! それはなんという大きな秘密だったことだろう。
きみたちもご存じのように、化学的にいえば、ダイヤモンドは純粋の炭素からできている。木炭や、きみたちが学校でつかう鉛筆のしんなどと、ほとんどおなじ成分なのだ。
だから、ダイヤモンドに高い熱をあたえると、燃えて炭酸ガスになってしまう。むかしある王さまが、世界一の大きなダイヤモンドを作ろうとして、じぶんの持っているダイヤを全部、|炉《ろ》にいれてとかしたところが、あけて見たら、ダイヤは影も形もなかったという、お話まで伝わっているくらいである。
しかし、そうして成分もわかっているのだし、しかもその原料というのが、世にありふれた炭素なのだから、人間の力でダイヤができぬはずはない。――と、いうのがむかしから、科学者たちの夢だった。
しかし、学問的にはできるはずだとわかっていても、じっさいには、いままで大きなダイヤモンドを、作りあげたひとはひとりもいない。ただ、いまから六十年ほどまえに、フランスの科学者が、電気炉のなかで、強い圧力をかけながら、炭素をとかして、ダイヤを作ることに成功したが、それは|顕微鏡《けんびきょう》で見えるか見えないかというほどの大きさだったから、じっさいの役には立たないのだ。
それからのちもこの問睿蚪鉀Qしようとして、多くの学者が努力した。ダイヤモンドを作ることに成功しなかったとしても、それらのひとびとの努力はけっしてむだではなかった。ダイヤモンドと木炭がおなじ成分からできていながら、ちがっている秘密がだんだんわかってきたからなのだ。だから、そのちがいさえなくすれば、人造ダイヤは作りだすことができるはずなのである。
きみたちはこの物語のはじめのほうで、金田一耕助が成城にある大野老人の地下室で、純粋の炭素を製造する、ふしぎな機械を発見したことを覚えているだろう。あの機械と、大野老人の手元から出た、いくつかの大宝石から、金田一耕助はついにこの秘密を見やぶったのだった。
金田一耕助のことばに、香代子は涙にぬれた目をあげると、
「まあ、先生! 先生どうしてそのことを、知っていらっしゃいますの?」
金田一耕助はにこにこしながら、
「だってきみは、あれだけの大きなダイヤを、まるで炭のかけらぐらいにしか、思っていなかったじゃありませんか。きょう警視庁でダイヤの話が出たときも、きみの顔にはありありとそれが出ていましたよ」
等々力警部は目をパチクリとさせながら、世にもふしぎな話を聞いていたが、やがて息をはずませて、
「そ、それじゃ、あの黄金の小箱にはいっていたダイヤモンドも、大宝冠にちりばめてあったダイヤモンドも、みんな人工的に作られたものだというのですか?」
「はい」
「そして、それはみんな、あなたのおとうさんが作ったというんですね」
「はい、そうなんですわ」
等々力警部はいよいよおどろいて、
「ああ、なんということだ。もし、それがほんとうだとすると、たいへんな話になりますよ。日本はたちまち、世界一の金持ちになりますよ。ああ、わかった、わかった。それだからこそ、銀仮面のやつがあなたがたをねらっていたのですね。あなたがたから、人造ダイヤの秘密をぬすもうとしているのですね」
「ええ、それですから、父もおじも、銀仮面にゆうかいされたのです。銀仮面は父やおじに、人造ダイヤを作らせようとしているのです」
ああ、これで銀仮面が、あんなにまでしゅうねんぶかく、大野老人をつけねらっているわけがわかった。いまかりに大野老人をつかって、人造ダイヤを無限に作るとすれば、世界の富を|一《いっ》|手《て》にあつめることができるではないか。
「しかし、香代子さん」
そのとき、しずかにそばからことばをはさんだのは金田一耕助である。
「人造ダイヤのことはいずれゆっくりおたずねするとして、あなたはどうして今夜、こんなところへきたんですか?」
「ああ、それは……」
香代子はきゅうにおびえたような顔をして、
「この家は成城へうつるまえ、あたしたちが住んでいた家なのです。そのとき、父が万一のことを思って、この地下道を作っておいたのですが、あたし、今夜ふとしたことから、銀仮面の正体に気がついたのです。それで、そのしょうこをたしかめようとして、ここからしのんできたのです」
「な、な、なんですって? 銀仮面の正体に気がついたんですって? いったい、それはだれですか?」
等々力警部はおもわず大声をあげてきいたが、金田一耕助はいきなりその口を押さえると、
「シッ、警部さん、そんな大きな声をだしちゃいけません。壁に耳ある世のなかですからね。はっはっは、いや、香代子さん、それはぼくもだいたい見当がついているんですがね」
やみ夜の上陸
ああ、金田一耕助や香代子が気がついたという銀仮面の正体とは、はたしてだれだったのだろうか。……それはしばらくおあずけにしておいて、ここでは怪汽船、宝石丸の、そのごのなりゆきから、話をすすめていくことにしよう。
越中島の岸ぺきをはなれた宝石丸は、途中、海上保安庁の警備艇に発見されることもなく、ぶじに枺┩澶颏悉胜欷啤⑽鳏匚鳏丐趣工工螭扦い俊4虾0毒を遠くはなれて、はるか沖合を走っているので、いったいどこを走っているかわからないが、枺─墙鹛镆桓愦婴蚊孛埭虬k見したころ、ようやく進路をかえて、海岸線へ近づこうとしているようすだった。
船首に近い上甲板に立っているのは、あの魔法使いみたいな老婆に化けた怪人である。怪人は目のまえにせまってくる絶ぺきを、さっきからジッと見守っていた。
雲間にまたたいている北極星の位置から判断すると、船のへさきはいま、真枺摔啶盲皮い毪瑜Δ馈¥筏贰⒁姢铯郡工觋懮悉摔稀⑷思窑蚊鳏辘椁筏い猡韦弦护膜庖姢ⅳ郡椁胜ぁ¥趣膜激蟆⑶胺饯紊饯紊悉椤⒒ɑ黏韦瑜Δ嘶粕せ黏⒘鳏煨扦韦瑜Δ宋菠颏窑い啤ⅴ靴盲瓤栅摔韦埭盲皮い盲俊
「うっふっふ。仮面城に異状なしというわけか。どれ、上陸にとりかかろうか」
怪人がホッと安心したようにつぶやいたときだった。うしろに近づいてきたのは無線技師である。
「枺─毋y仮面さまから電報です」
「ああ、そうか。きみ、ひとつ読んでみてくれ」
「はい、『ぶじ枺┩澶蛲殉訾韦瑜贰残膜护辍⒉钉辘绀悉工皝⒚娉扦诉Bれてゆき、かんきんすべし。余は負傷せるも重傷ならず、あす仮面城にむかう予定。銀仮面』です」
「ほほう、すると首領は負傷されたのか」
「ええ、でも、重傷ではないということですから」
「フム、首領にそんなぬかりがあるはずはないから。よし、それではいまから、捕りょをボ趣摔韦护粕详懁工搿¥长长剡Bれてくるよう伝えてくれたまえ」
「はっ、かしこまりました」
無線技師が階段をかけおりていくと間もなく、うしろ手にしばりあげられ、さるぐつわをはめられた、大野老人と文彦のおかあさんが、ひきずりだされてきたが、どうしたわけか三太少年のすがたは見えなかった。
「あの小僧はどうした?」
「それがどうもおかしいんです。クロロホルムをかがせてあるから、ついだいじょうぶと船室にカギをかけずにおいたら、いつの間にかいなくなっているんです」
「バカやろう!」
怪人の口から|雷《かみなり》のような声がふってきた。
「それで見張りの役がすむと思っているのか。もう一度、船中を残らずさがしてこい!」
「は、もうしわけありません」
ものすごい怪人のけんまくに、さすがあらくれ男の水夫たちも、青くなってあたふたと、階段をかけおりていった。
そのうしろすがたを見送って、怪人はあらためて、大野老人のほうへむきなおった。
「いや、大野先生、船中ではなにかとご無礼をもうしあげましたが、上陸のあかつきにはいろいろとおわびもうしあげます。むこうには先生の弟さんもいらっしゃるはずですから」
それから文彦のおかあさんのほうへむきなおると、
「それから竹田のおくさん、あなたもいろいろご不自由をかけましたが、もうしばらくのしんぼうです。大野先生がわたしたちの命令にしたがってくだすったら、あなたはぶじに帰してあげます。
だから、あなたからもくれぐれも、先生によろしくおねがいしてください」
ああ、なんという虫のよいことばだろう。銀仮面の一味は大野きょうだいを茫趣筏迫嗽欹昆ぅ浃蚊孛埭蚴证摔い欷毪蓼恰⑽难澶韦ⅳ丹螭颉⑷速|にとっておくつもりなのだ。
文彦のおかあさんは、まっ青になって涙をうかべ、大野老人は歯ぎしりをしてくやしがったが、そのときどうやら、船は上陸地点へついたようすだった。
仮面城
船中をすみからすみまでさがしても、三太少年のすがたはとうとう見つからなかった。怪人もしかたなくあきらめて、一同に上陸を命じた。きっと途中で、海のなかへとびこんだと思ったのだろう。
やがて怪人と捕りょのふたりをのせたボ趣ⅳ蓼孟趣舜颏悉胜臁ⅳ饯韦Δ筏恧摔悉い恧い恧魏晌铯颏膜螭廊饯Δ违堠‘トがつづいた。
いくことおよそ十分あまり、やがてボ趣膜い郡趣长恧稀⑶肖炅ⅳ盲郡瑜Δ识悉い韦栅猡趣坤盲俊
「さあ、おりろ」
怪人は、片手にふたりの捕りょをしばった綱の端を持ち、片手でピストルをにぎっている。少しでも逃げだしそうなようすが見えたら、ズドンと、ぶっぱなすつもりなのだろう。ふたりの捕りょはよろよろと、力なくボ趣檠窑紊悉丐炅ⅳ盲俊
そのふたりをなかにはさんで、怪人の一行は、切り立ったような絶ぺきをのぼっていく。絶ぺきには岩をきざんで階段が作ってあり、船員たちは手に手にたいまつをふりかざしているのだ。
のぼること約百メ去搿ⅳ瑜Δ浃坤妞毪浃摔胜盲皮郡人激Δ取ⅳ浃埔恍肖悉蓼肖椁食嗨闪证韦胜顺訾俊3嗨闪证韦Δ筏恧摔稀⒋螭恃窑饯婴à皮い搿
その岩のまえまでくると、
「とまれ!」
怪人が強く綱をひいたので、ふたりの捕りょはおもわずよろよろ立ちどまった。
怪人は懐中電燈の光をたよりに、岩の上をさぐっていたが、するとどうだろう。何十トンもあろうという大きな岩が、ぶきみな音をたててしずかに回転していくではないか。そして、そのあとにポッカリひらいたのは、地獄の入り口のようなどうくつだった。
「あっはっは、なにもおどろくことはない。これこそ仮面城の入り口だ。これでもなかにはちゃんと電燈もついておれば、水道もひいてある。先生がたのご研究には、なにも不自由はございませんから安心してください」
大野老人と文彦のおかあさんは、おもわず顔を見合わせた。怪人はまた強く綱をひいて、
「前へすすめ! なにもこわがることはない。ぐずぐずせずに早く步かんか!」
うしろからせきたてられて、ふたりの捕りょはしかたなく、このぶきみなどうくつのなかへはいっていった。すぐそのあとから、一行が、どやどやと穴のなかへもぐりこんだ。
こうして一同がはいってしまうと、またもや大きな岩が動きだして、仮面城の入り口は、ぴったりとざされてしまったのである。
あとは深夜のしずけさで、聞こえるものとては波の音ばかり。
と、このときだった。松林のなかでバサリとマツの小枝がゆれたかと思うと、ガサガサと|下《した》|草《ぐさ》をわけて、サルのようにとびだしてきた一つの影があった。
その影は、岩のまえに立ちよると、耳をすまして、ジッとなかのようすをうかがっていたが、そのときだった。雲をやぶった月の光がサッとその男を照らしだしたが、見ればそれこそ、枺┩澶伟钉冥椤ⅳい辘摔工盲谱筏盲皮俊⑴M枨嗄辘扦悉胜い
ああ、それにしても三太少年はどうしたのだろう。三太はほんとうに、海へとびこんでしまったのだろうか。
燃える怪汽船
牛丸青年はしばらく岩に耳をあて、なかのようすをうかがっていた。岩に耳をあてたところで、耳が不自由なのだからなにも聞こえるはずはないが、そうしてからだをくっつけていると、やはりなにかのけはいがわかるのだろう。
牛丸青年は息をころして、なかのようすをうかがっていたが、やがて安心したように、岩の表をさぐりはじめた。
おそ
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